知る・楽しむ
のれんは、はじめは日よけのためや塵よけのために用いられていましたが、寛永(1642-1644年)頃から屋号や商標を染め抜き、看板や広告の目的に使われ現在に至っています。
当社が制作を始めた昭和34年頃は、町中で一番人の集まる社交場といえばお風呂やさんでした。そこは情報交換の場であり、コミュニティ広場でもあり、そこに当社ののれんを掛けていただくことで当時の宣伝媒体としては抜群の効果を発揮しました。
当時ののれんは「ゆ」の一文字をメインに2~3色の染め物でしたが、現在では太陽光線にも強いインクの開発と多色刷りにより、アート的要素を高めたデザインも可能になりました。
ご存知ですか、地域によって違う「のれん」のカタチ
地域によって気質、風土がちがうように「のれん」のサイズも様々です。
当社では近年、「北海道型」「東京型」「大阪型」「京都型」、そして郊外型銭湯向けには小型の「カウンター型」と5種類のサイズを製作しています。
北海道型は大阪型に比べて約半分の大きさで、京都型、カウンター型は男湯と女湯に分かれていて、切れ目はまん中に1つです。
また、東京型は温泉シンボルのはいったものが多く、丈の短い横長タイプです。これは手でさっとはねあげるのを粋とする江戸っ子の美意識から生まれたようです。