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しかしながら、昭和16年(1941)、日本がアメリカに宣戦布告。この戦争で、政治経済すべてが、戦争遂行のためについやされ、戦争経済統制が強化されていきました。石鹸業界でも、当時全国に450社あったものが、40数社を残すのみとなったのです。

戦況が不利になるにつれ、原料の硬化油、苛性ソーダの入手が困難を極め、輸出用の石鹸の製造も思うようには行きませんでした。ベントナイト(粘土の一種)入りの粗悪石鹸が認められるようになり、労働力も軍需産業にとられるなど業界としては、絶望的な状況でもありました。

こうした中、日本の敗戦が色濃くなりつつある昭和20年(1945)、激しい空襲により今福工場が全焼し、牛乳石鹸は、なす術もなく一時休業に至ったのです。